中之島でマンションを検討する際、「現在どのくらいの価格なのか」「再開発で今後どう変わるのか」は特に気になるポイントです。中之島駅周辺は大阪都心の中でも高い価格帯にありますが、同じエリアでも築年数や階数、専有面積によって価格差が大きくなります。

本記事では、中古・新築の価格動向に加え、なにわ筋線や中之島五丁目の開発予定、購入前に確認したいポイントを整理します。平均価格だけでなく、希望する物件が予算に合うかを判断する材料としてお役立てください。



中之島のマンション価格相場はいくらか

中之島駅周辺は大阪都心の中でも高い価格帯ですが、「平均価格」だけで判断せず、住戸条件まで揃えて比較することが重要です。

中古マンションの価格相場

中之島駅周辺の中古マンションは、2026年9月1日時点の掲載価格を70㎡に換算すると約8,304万円が一つの目安です[出典4]。ただし、掲載ページによっては9,468万円と算出されるなど数値に差があるため、相場を見る際は8,000万円台を参考水準としつつ、個別物件の条件まで確認する必要があります。

周辺駅と比べると、中之島は大江橋と近い水準で、渡辺橋よりは低い価格帯です。

駅

70㎡換算の参考価格

天満橋

約6,870万円

なにわ橋

約8,135万円

中之島

約8,304万円

大江橋

約8,326万円

渡辺橋

約1億759万円


これらは掲載物件から算出された参考値で、実際の成約価格ではありません。築年数や専有面積、階数、向きなどによって価格は大きく変わります。

新築マンションから見る大阪都心の価格動向

近畿圏の新築マンションは、㎡単価が高い水準で推移しています。2026年上半期の主な数値は次のとおりです[出典10]。

・近畿圏の㎡単価:98.0万円

・大阪市部の㎡単価:115.9万円

・大阪市部の平均価格:4,813万円

注目したいのは、㎡単価が上がっていても、マンションの総額まで必ず上がるとは限らない点です。

大阪市部では専有面積を抑えた住戸も供給されており、㎡単価が高い一方で平均価格が前年を下回る動きも見られました。中之島で新築・築浅マンションを探す場合も、総額だけでなく「何㎡でいくらなのか」をあわせて比較すると価格水準を判断しやすくなります。

中之島のマンション価格が変わる主な条件

同じ中之島でも、マンション価格は物件の条件によって大きく変わります。特に確認したいのは次の5点です。

・専有面積・間取り

・築年数

・タワーマンションか一般マンションか

・階数・向き・眺望

・駅からの距離

ファミリー向けの広さを持つマンションでは8,000万円を超える物件も多く見られる一方、築年数が経過している物件や比較的小さい住戸、低層階などまで視野を広げると価格を抑えられる場合があります。

築年数についても、古いほど一律に価格が下がるわけではありません。管理状態や修繕履歴、立地条件の違いも価格に影響します。大阪市には、管理運営状況や長期修繕計画などが一定基準を満たすマンションを認定する「管理計画認定制度」があり、認定マンションでは住宅金融支援機構の「フラット35」などで金利引下げ措置を利用できる場合があります[出典3]。

タワーマンションでは、同じ建物でも階数や向き、眺望などによって売出価格に差が出ることがあります。ただし、専有面積や間取り、室内の状態なども影響するため、階数だけで比較するのは避けたいところです。

駅への近さを重視すると価格は高くなりやすい一方、少し範囲を広げることで予算に合う物件が見つかる可能性もあります。「駅徒歩何分まで許容できるか」を決めておくと、価格と立地のバランスを比較しやすくなります。

坪単価と総額を分けて見る

中之島のマンションを比較するときは、販売価格だけでなく㎡単価や坪単価も確認すると、物件ごとの価格差を把握しやすくなります。

たとえば、総額が低く見える物件でも、専有面積が小さければ㎡単価では割高な場合があります。反対に総額が高くても、広さを考慮すると周辺物件と大きな差がないケースもあります。

「総額はいくらか」と「広さに対していくらか」の両方を見ることが、中之島で物件を比較するポイントです。

中之島のマンション価格は今後どうなる?

なにわ筋線の新駅と中之島五丁目の開発は、今後の中之島を考えるうえで大きな変化です。一方で、再開発があるからといってマンション価格が必ず上がるとは限りません。

なにわ筋線開業による変化

なにわ筋線は2031年春の開業が予定されており、中之島五丁目に新駅が計画されています[出典7]。開業後は大阪駅方面や難波方面へのアクセス手段が広がる見込みで、中之島でマンションを検討する際の中長期的な材料の一つです。

現在の京阪中之島線に加えて利用できる交通手段が増える点は、通勤・通学や都心内の移動を考えるうえで注目できます。

中之島五丁目の大規模開発

中之島五丁目では土地区画整理事業が行われ、2026年3月24日に換地処分が公告されました。その後、同事業は2026年6月に終了し、整備された都市基盤をもとに新駅や周辺開発が進む段階に入っています[出典8][出典11]。

なかでも注目されるのが、中之島五丁目3番地で進む大規模マンション計画です。計画では地上57階・地下1階、住宅約1,010戸と小規模商業施設を整備し、延べ面積は約129,000㎡、高さは約205m。2026年7月に工事が始まり、2031年7月の完成が予定されています[出典2]。

新駅と大規模マンションの整備が同じ時期に進むことで、中之島西部の人の流れや生活環境が変わる可能性があります。購入を検討する場合は、現在の街並みだけでなく、2031年前後に周辺環境がどう変わる予定なのかも確認しておくとよいでしょう。

今後の価格を見るときのポイント

なにわ筋線や中之島五丁目の開発によって利便性が高まる可能性はありますが、それが将来のマンション価格上昇を保証するものではありません。

今後の価格を見るうえでは、主に次の点を確認しておきたいところです。

・なにわ筋線や再開発の進捗

・新築・中古マンションの供給量

・住宅ローン金利

・大阪都心部のマンション市況

「値上がりする前に買う」「価格が下がるまで待つ」といった予測だけで購入時期を決めるより、希望する物件が予算内にあり、無理なく返済できるかを基準に考える方が現実的です。

価格だけでは分からない中之島の生活環境

中之島は大阪都心にありながら、美術館や図書館などの文化施設が集まり、落ち着いた街並みが特徴です。民間の「街の住みここちランキング」でも上位に入る年があり、居住者から一定の評価を得ています[出典6]。

一方、梅田や難波のような繁華街と比べると、日常的に利用できる飲食店や買い物先は場所によって限られます。マンション価格だけでなく、普段使うスーパーや駅、職場までの移動を実際に確認しておくことが、中之島での暮らしをイメージするうえでは重要です。

中之島でマンションを購入する前に確認したいこと

価格や将来性だけでなく、実際に購入する際は次の3点も確認しておきたいところです。

1. 無理のない購入価格か
再開発への期待だけで予算を引き上げず、住宅ローンを含めた毎月の負担から判断します。

2. 管理費・修繕積立金まで含めて比較できているか
タワーマンションでは購入価格だけでなく、住戸ごとに設定された管理費や修繕積立金、長期修繕計画も確認が必要です。

3. 住宅ローン控除などの対象になるか
床面積や住宅性能によって利用できる制度が異なるため、購入予定の住戸ごとに確認します。

住宅ローン控除など購入時に使える制度

住宅ローン控除は令和8年度税制改正で適用期限が5年間延長され、入居日が令和8年1月1日から令和12年12月31日までの住宅が対象となりました。省エネ性能の高い既存住宅では、借入限度額の引き上げや控除期間13年への拡充も行われています。

床面積要件は新築・既存住宅ともに原則40㎡以上です。ただし所得や世帯要件によって50㎡以上が必要になる場合があります。住宅ローン控除には、所得や借入期間、住宅性能など、このほかにも適用要件があるため、購入予定の住戸ごとに最新情報を確認してください。

将来売却する場合は成約価格も確認する

将来の売却も考えて購入する場合は、現在の売出価格だけでなく、周辺で実際にどの程度の価格で取引されているかも確認しておきたいところです。国土交通省の不動産情報ライブラリやREINS Market Informationでは、地域ごとの取引情報を確認できます[出典1][出典5]。

タワーマンションは階数や向き、専有面積による価格差も大きいため、購入時には将来の売りやすさも含めて住戸ごとに比較するとよいでしょう。

まとめ

中之島は、現在すでに大阪都心の中でも高い価格帯にある一方、なにわ筋線や中之島五丁目の開発によって今後さらに街の環境が変わる予定です。

ただし、再開発だけを理由に将来の価格上昇を判断することはできません。

購入を検討する際は、エリア全体の平均価格だけでなく、希望する広さ・築年数・階数に近い物件を比較することが重要です。

具体的な物件の価格が相場に対して高いのか判断しにくい場合は、情報収集の段階からご相談ください。

出典

[出典1] 不動産取引情報提供サイト(マンション・戸建住宅の売買価格・相場・取引事例の情報公開サイト) — http://www.contract.reins.or.jp/

[出典2] 大阪市:(仮称)中之島五丁目3番地計画(環境アセスメント) — https://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000632408.html

[出典3] 大阪市:分譲マンション管理計画認定制度の概要 — https://www.city.osaka.lg.jp/toshiseibi/page/0000559518.html

[出典4] 中之島駅の中古マンション価格相場情報 - LIFULL HOME'S — https://www.homes.co.jp/mansion/chuko/osaka/nakanoshima_10060-st/price/

[出典5] 不動産市場動向|近畿レインズ — https://www.kinkireins.or.jp/trend/

[出典6] 街の住みここちランキング2026<大阪府版> — https://www.kentaku.co.jp/miraiken/market/pdf/research/sumicoco/release_sumicoco2026_osaka_20260610.pdf

[出典7] POTENTIAL | 中之島5丁目まちづくり準備組織 — https://www.nakanoshima5.jp/potential.html

[出典8] 換地処分の公告について(中之島5丁目まちづくり準備組織) — https://nakanoshima5.jp/wp/wp-content/uploads/2026/03/release_2026032401.pdf

[出典9] 国土交通省:不動産価格指数 — https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00256.html

[出典10] 不動産経済研究所:2026年上半期 近畿圏新築分譲マンション市場動向 — https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/678/k2026-16.pdf

[出典11] 大阪市:中之島五丁目地区土地区画整理事業 — https://www.city.osaka.lg.jp/toshiseibi/page/0000585923.html

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